社員の声

都市事業本部 ビル事業部
職人経験を活かして歩む不動産の現場
私はもともと建築現場で職人として働いており、不動産の売買や管理とは少し異なる立場からキャリアを始めました。その後、縁あって東武グループの会社に入社し、競売物件の買取やパーキング事業に携わるようになりました。東武グループ内における不動産事業の統合を目的に、東武プロパティーズ(現在の東武不動産)として新たに会社が発足することとなり、会社立ち上げ時にはホームページやロゴ制作などにも関わりました。その後、東武不動産に名称変更し、現在はビル事業部で業務を担当しています。

これまで東武グループ内のさまざまな部署で業務を経験してきましたが、部署によって仕事の進め方や重視する点は大きく異なります。それぞれの仕事でやり方や視点を柔軟に学びながら取り組む中で、職人時代に身につけた「現場を知っている」感覚は一貫して役立っています。
建築の専門用語や、現場の細かな事情を理解しているからこそ、お客様や関係者にも伝わりやすい言葉を選ぶことができます。たとえばオフィスビルの内覧時に「この壁はどう処理できるのか」「どんな間取りが組めるのか」といったご質問をいただくことも多く、現場経験を生かして具体的かつ丁寧に説明できるのが自分の強みだと感じています。職人出身という経歴は珍しいかもしれませんが、実体験を踏まえた「かみ砕いて伝える力」は、今の仕事を支える大きな土台になっています。
多拠点・多企業を支えるビルマネジメント

主に東武鉄道や一般企業が所有するオフィスビルのサブリースを担当しています。テナント管理やオーナー対応、修繕計画の提案、日々の管理業務や報告書の作成、そして予算と実績のギャップを把握する予実管理など、業務内容は多岐にわたります。新築でビルを開発するよりも、既存物件を安定的に運用するマネジメント業務が中心です。
お客様のほとんどは法人で、用途もオフィスが大半を占めます。オフィス用物件の魅力を伝える際に重要となるのが、規模や価格、建物のグレードといった基本条件に加えて、周辺にどんな関係企業や取引先があるか、今その企業がどんなフェーズにあるのかといった背景情報です。決算情報や株価の動きなども把握したうえで、「このタイミングでこの立地がなぜ適しているのか」といった付加価値を添えてご提案するよう心がけています。
個人向けの住宅賃貸では感情に寄り添う対応も求められましたが、法人に対しては投資対効果や合理性を重視した、より論理的で根拠ある説明が必要です。担当者が社内稟議を通す際に困らないよう、こちらが下支えするような形で資料や理由を整えることもあります。会社ごとに意思決定のプロセスが異なり、規模や決算月によってスピード感が違うのも法人向けならではの特徴です。個別の案件を通じて、そうした違いを実感することは、毎回新鮮な学びになっています。
業務エリアは関東一円を中心に全国に広がっており、現在は約25棟のオフィスビル・商業施設・店舗を管理しています。仙台、甲府、横浜、本厚木といった首都圏外の物件もあるため、月に1〜2回は出張に出ており、テナント担当者や設備会社、仲介業者と直接顔を合わせ、日々のやりとりだけではつかめない情報を得ることを大切にしています。何気ない雑談から「人員が増える予定がある」「オフィス縮小を検討している」といった小さな兆しを知ることもあり、そうした現場の感覚が、更新交渉やレイアウト提案につながる場面も少なくありません。
持続可能な組織を目指して

ビルのマネジメント業務では、何よりも人との関係性が重要です。特に入居する企業の担当者やオーナーと信頼関係を築くことは、業務を円滑に進めるうえで欠かせません。入居者の立場や事情を汲み取りつつ、オーナーの希望にも応えていくためには、各々が培ってきたバランス感覚や柔軟な対応力が求められます。しかしその一方で、組織として継続的に成果を出すためには、個人の能力だけでは限界があります。働く世代が多様化するなかで、知識やノウハウを個人任せにせず、誰が担当しても一定の水準を保てる「仕組み」づくりが必要だと感じています。
ビル事業は、東武不動産のなかでも重要な基幹事業のひとつです。将来にわたって安定的に利益を生み出せるよう、組織としての土台を強くしていくことが求められています。そのためには、新たな物件の取得も含めて、時代のニーズに即した戦略が欠かせません。従来のような大型オフィスだけでなく、サテライト型の小規模オフィスや、立地にとらわれない働き方を支える環境整備など、フレキシブルな視点で取り組んでいきたいと考えています。
ビル事業部ならではの出張は、私にとっては仕事の一部でありながら、成長の機会でもあります。担当する地方の物件を訪れるたび、街の風景やテナントの動向が変化しているのを実感しますし、各地の食文化や季節感に触れられるのも、この仕事の楽しさの一つです。こうした積み重ねが、公私にわたって自分の知識や視野を広げてくれると感じています。
1日のスケジュール
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9:00
出勤、メールチェックと当日のスケジュール確認
メールは早めに返信し、業務の優先順位を決める。
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10:00
チームミーティングの実施
タスクの進捗状況を共有し、課題の早期発見・解決策を検討する。
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12:00
昼食
コンビニのお弁当を食べながらメールチェックやタスクの進捗状況を確認。
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13:00
テナント・オーナー打合せや物件案内等
契約条件の見直しやクレーム対応。
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15:00
業務プロセスの見直し・予実管理等
現段階での部門目標達成率を確認。
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17:30
一日の振り返り、緊急案件の確認、翌日の準備、退勤
業務の達成度を確認し、良い点、悪い点を踏まえ自身やチームのアップデートを行っている。
